修理(擦り傷・へこみ)
修理(擦り傷・へこみ)
電柱、壁、車同士の接触、自転車との接触で出来た擦り傷や、へこみ(凹み)。「傷は男の勲章」なんて、放っておける訳がない・・・ですね。恥ずかしい服装で街を歩きたくないのと一緒で、板金塗装できれいに修理したいものです。
擦り傷(すりきず)について見てみましょう。擦り傷は、深さ、振れ幅(傷の幅)、擦り傷の本数などによって対処方法が違います。自動車の鋼板まで達してしまった擦り傷であれば、鋼板そのものは塑性変形を求めるため材料そのものが錆びやすいので、防錆処理を施す必要があります。ただ、傷が小さいからと言ってペイントのみで済ますのは大変危険です。自然環境は車の鋼板にとって厳しい条件下です。また、どんな材料を選択するかによって、親水性、疎水性なども重要になってくるため、水分が鋼板に届いてしまう結末となります。この結果、赤錆といわれる錆びが発生してしまい、ペイントして擦り傷が目立たなくなっていたとしても、そこから次第に錆汁が滴ってきます。滴るだけでなく、近傍の塗装が錆によって隆起し、そこにまた水分が付着することがあり、ほんのちょっとのハズだった振れ幅が徐々に拡大し、取り返しのつかない状態へと、ある意味成長します。こうなってしまったら素人では手の着けようがありません。ご自身で判断なさらず、その道のプロに判断を仰ぐのが賢明かと思います。
へこみも、その程度によって修理方法は異なります。例えば金属に塑性変形の跡が残らない程度の凹み(へこみ)であれば、デントリペアという手法でも良いかと思います。広範囲のへこみに対応できる場合もあります。しっかりと金属が隆起してしまったり、シワが寄るような変形が認められたら、叩いてなおす方法があります。いずれにしましても、その程度により修理の方法は異なってきます。パテを使うこともあるでしょうし、デントリペアのようにパテを使わず上手く処理できることもあります。
また、車の部位によって、擦り傷、へこみのいずれも修理方法は異なります。例えば、バンパーがへこんでしまったものの塗装面が無事である場合、お湯や火炎を使って直すこともあります。フロントのフェンダーは容易に外すことが可能です。車に取り付けた状態で修理する場合と外した状態で修理する場合ではその方法は変わってきます。ヘッドライトやテールランプなどは樹脂でできています。最近はガラス製のレンズはお目にかかりません。樹脂性は有機溶剤に弱い傾向があります。有機溶剤でなくてもガソリンに弱いのは言うまでもありません。時々みかけるヘッドライトが目の白内障のように白くなってしまう現象はガソリンスタンドで拭いていただくことが原因であったりもします。ガソリンスタンドで使用するウエス(雑巾)は、ガソリンやその他の油分を含んでいる場合があり、何度も繰り返し拭くことでレンズを侵し、劣化の速度を大きくしているとの報告があります。
リアフェンダーやピラーなどは、車体に溶接されており、擦り傷ができたりへこんでしまうと取り返しのつかない状態になってしまう場合があります。溶接構造ですので、工具が入らない等、物理的に修理不可能な場合が生じます。板金のプロは車種ごとその構造を頭に入れ、瞬時に判断できるものです。いわば車のお医者さんですね。

